発電、エネルギー効率、輸送、産業プロセスなど、環境面で利益をもたらすクリーンテクノロジーセクターは、堅調な成長を続けています。クリーンテクノロジーは全世界で年間約3兆ドルの価値があり、BC州への大きな投資の機会を生み出しています。
270社以上のクリーンテクノロジー企業がBC州に本社を構えています。環境課題に取り組むこうした企業の同産業におけるリーダーシップは、国際的に高く評価されています。BC州はクリーンテクノロジーセクターを拡大して世界の需要に応えるために、手厚い支援環境とプログラムによって、クリーンテクノロジー企業の成長を後押しします。
基本データ
- BC州のテクノロジーセクターは、カナダのGDPに占める成長率が非常に高い分野です。
- BC州にはカナダのクリーンテクノロジー企業の4分の1以上が本社を置いています。
- クリーンテクノロジー分野で最も革新的で有望なアイデアを持つ世界の企業を認定する2019年「グローバル・クリーンテック100」に、BC州のクリーンテクノロジー企業7社が名を連ねています。
- BC州は豊富な水力とクリーンで信頼性の高いエネルギーに恵まれており、電力の98%が再生可能資源による発電で賄われています。
主な利点
BC州には、テクノロジー世界トップクラスの25の教育施設や複数の中核的研究拠点が環境分野の研究とテクノロジー開発を支援。
研究開発 - 25の世界レベルの教育施設や数か所の中核的研究拠点が、クリーンテクノロジーの研究と技術開発を行っています。
競争力の高いビジネス環境 - BC州が提供する安定した財政環境は、北米の他の主要な経済地域に匹敵するコスト競争力を有しています。競争力のある対人税のほか、一般法人税率はわずか12%、連邦法人税と合算しても27%という有利な税率の恩恵を享受できます。
安価な電気料金 - BC州では電力の98%が再生可能資源による発電で賄われています。そのため、北米有数の低水準かつ安定した電気料金で、産業発展を支えるクリーン電力を提供しています。
優秀な人材 - BC州の広範なテクノロジーエコシステムは、11万4,000人以上の柔軟で教育水準の高い大規模な労働力に支えられており、その多くは若くて多様性に富んだエネルギッシュな人材です。
クリーンテクノロジー産業の概略
BC州のクリーンテクノロジーセクターは、世界的に認められている健全な環境政策や燃料電池産業における主導的地位という盤石な土台の上に成り立っています。さらに、BC州には最先端技術のバイオエネルギー産業が存在し、世界クラスの公益事業プログラム、入手が容易な天然ガス資源、世界の市場との強固なつながりも提供します。
世界の投資家や企業は、BC州では次のような分野のクリーンテクノロジープロジェクトから、財政面や環境上の恩恵を享受することができると見ています。
クリーン輸送-国際的な製造業者とともに 、プラグイン型の電源や燃料電池、また天然ガスエンジンなど、最新技術の開発を進めています。
エネルギー管理と効率化技術-スマート計測・監視・制御のような高度なエネルギー利用を促す技術が推進されています。
再生可能エネルギー技術はBC州の豊富な天然資源の開発、試験、利用に支えられています。
水資源・廃棄資源の管理-廃水や固形廃棄物をきれいな飲料水やクリーンエネルギー、または市場性価値のある物資へと再生します。
地元でイノベーションを起こし、世界に進出-BC州のクリーンテクノロジー産業は広範囲に展開しており、同州のクリーンテクノロジー企業はかなりの製品やサービスを州外の顧客に供給しています。BC州の最大の輸出市場は米国ですが、欧州、アジア、その他の国々を合算した売上高は、2021年には同セクターの総収入の3分の1を占めるようになると予想されています。
テクノロジーセクターへの支援
BC州政府とカナダ政府は、次のようなテクノロジーセクター専用の奨励策を提供しています。
BC再生資本基金(英語のみ)
1億ドルのベンチャーキャピタルファンドにより、クリーンテクノロジー、情報通信技術(ICT)、デジタルメディア、ライフサイエンス、医療など、BC州の多様なセクターを対象に、新興テクノロジー企業に投資を行います。
ファースト・ネーションクリーンエネルギービジネス基金(英語のみ)
クリーンエネルギーセクターへの先住民族の参入を推進します。
カナダ国立研究委員会産業研究支援プログラム(英語のみ)
一定の資格を満たすカナダの中小企業が競争優位性を持つテクノロジーを開発できるよう、財政的支援を提供します。
カナダ持続可能開発技術(英語のみ)
気候変動、大気・水質・土壌汚染などの問題に解決策を提供し、カナダ国民に経済・環境・健康上の恩恵をもたらすクリーンテクノロジーに財政的支援を実施します。
中核的研究拠点
BC州のクリーンテクノロジーの中核的研究拠点では、官民学の専門家が集結し、新技術の応用研究、開発、市場化に向けて協力しています。