人件費・電力料金・設備費が概して安いため、BC州は魅力的なビジネス拠点になっています。さらに、BC州の一般法人所得税率はわずか12%です。連邦法人所得税と合わせても、BC州の企業の一般法人所得税率は27%と、G7諸国で最も低い水準です。米国西海岸に立地した場合と比べて、多くの企業が年間の総営業費用を節約することができます。
年間営業費用(バンクーバーを100とした場合)
費用比較のため1USドル=1.34カナダドルとする
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デジタル事業
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研究開発
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法人向けサービス
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製造業
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BC州バンクーバー |
100.00 |
100.00 |
100.00 |
100.00 |
カリフォルニア州サンフランシスコ |
135 |
147 |
148 |
114 |
ワシントン州シアトル |
129 |
138 |
136 |
111 |
出典:KPMG社コンペティティブ・オルタナティブズ・コスト・モデル、雇用・観光・職業訓練省、2016年
*本指標は、バンクーバーにおけるロケーション依存型費用を100カナダドルとした場合、各地域の同費用の程度を示したものです。ロケーション依存型費用には、人件費、電気料金、税金を含みます。
産業用電力
BC州では電力の98%以上がクリーンで再生可能なエネルギーから供給されています。BC州の安価で信頼性の高い電力は、企業にとって営業コスト削減に大きく役立ちます。BC州の電力料金は北米で最低水準です。BC州は従来型エネルギーおよび代替エネルギーの技術とインフラに継続的に投資を行っており、ビジネスの成長を加速させるのに必要な電力を確実に確保しています。
- BC州では電力需要の88%が、信頼性が高く、再生可能で、低コストの水力発電によって賄われています。残りの電力需要は主にバイオマス発電が供給しています。
- 包括的な送配電網により、州内全域に電力が途切れることなく供給されています。BCハイドロは、天候不良などの事象にも関わらず、システム平均可用性指標99.935%を誇ります。
- BC州はカナダで2番目に天然ガスの産出量の多い州です。
- BC州政府はエネルギー効率化のための政策と規定を考案・実施して、州のエネルギー、経済、温室効果ガス削減に関する優先課題を支援しています。BC州ではクリーンエネルギー法により、予測される水力発電の需要増加を需要側対策によって2020年までに66%引き下げ、州の温室効果ガス排出量を2007年の水準に対して2020年までに33%、2050年までに80%削減することを目指しています。
その他の営業費用
BC州では不動産費や人件費など、他の主要な事業コストも大幅に削減することができます。例えば、バンクーバーにおける工場賃貸料はロンドンのほぼ4分の1です。
Aクラスオフィス賃貸料
1平方フィート当たりUSドル
都市中心部におけるAクラスオフィス賃貸料 |
年間賃貸料(USドル/平方フィート) |
カナダBC州バンクーバー |
45.95 |
米国カリフォルニア州ロサンゼルス |
50.91 |
米国イリノイ州シカゴ |
61.33 |
米国テキサス州ヒューストン |
63.13 |
米国ワシントン州シアトル |
64.71 |
ドイツ、フランクフルト |
64.84 |
インド、ムンバイ(バンドラクアラコンプレックス) |
96.51 |
シンガポール |
100.74 |
オーストラリア、シドニー |
102.03 |
米国マサチューセッツ州ボストン |
103.75 |
米国カリフォルニア州サンフランシスコ |
113.84 |
中国、上海(浦東) |
138.74 |
インド、ニューデリー(コンノートプレイス – セントラルビジネスディストリクト) |
153.26 |
日本、東京(丸の内/大手町) |
171.49 |
英国、ロンドン(ウエストエンド) |
189.56 |
中国、北京(ファイナンスストリート) |
200.91 |
中国、香港(セントラル) |
306.57 |
出典:CBRE社『グローバルプライムオフィス賃貸コスト調査』(2018年6月)